カテゴリ:躰道( 52 )

 

法形の加点

躰道の法形にはご存知の通り運身による加点がある。
バク転0.2点 バク宙0.4点 捻りバク宙0.8といった具合。

そうすると全く同じ技術レベルの人間が対戦した場合に
「そもそも運身がいっぱい入ってる法形を選んだほうが得」
という現象が起きてくる。
旋・運<変<捻<転(体) こんな感じか。

その法形の難易度云々の前に運身の本数で得点の期待値が
変わってしまうのである。
 
ずっと転体の寡占状態であった大会の法形に対し、
他の法形や技術にも脚光を当てるべく、ここ十年ほど各大会の
予選に指定法形が定められている。
(実際これが実施される前の学生大会など、一回戦から転の戦い
がずっと続く感じで、旋なんか一年の時以来卒業まで一度も
通さないなんて学生はザラだった。)

で、予選2回戦、あるいは予選全部指定で他の法形になると
やはりいろんな法形同士でぶつかりあう試合は多く見られるように
なった。すると法形のレベル的には運の選手が上だが、加点して
みると転の選手が勝った。なんてことが実際出てくる。

審判が全員キチンと点数を考えて加点を正確に入れているかどうかは
(実は微妙な問題だが)置いといて。
学生たちにとって(さらに言うと少年少女の大会はもっと深刻だ!)
どの法形で3回戦以降を戦うかというのは毎年悩みの種である。

指導者の側にも「運身のみの加点をやめて、例えば旋体の法形に
於いて動功五戒に正確に則って素晴らしい旋回をした場合は
加点をすべきだ」という意見も出ている。
確かに一理あって、例えば法形的には短くて運身も無く見せ場も
そんなに無い運陰の法形。これを足甲踏跌が完璧に表現されて
二段蹴りの高さも素晴らしいといった運の加点 というものが
あれば、運身の苦手な女子であっても、武道的に非常に良く鍛錬
されていた場合に転陰と互角に戦えるかもしれない。

躰道を長くやっていると非常に推奨されるべき意見と思われるのだが
おそらくこれ、本当に実施されると運身に無理にチャレンジする
者が激減すると思う。身体能力に最初から優れていればもちろん
練習するだろうが、必死にやらなきゃできるかどうかギリギリ と
いうラインの選手はやらなくなるのではなかろうか。

躰道を躰道たらしめている運身と、躰道を武道から遠ざけているとも
言えなくも無い運身。けっこうバランスの難しい問題なのである。
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by hiengeri | 2010-10-22 22:09 | 躰道  

武道躰道

なんとなく武道躰道と競技躰道の違いが見えてきた。

以前、殺人術としての武術だった時代は躰道には無かった
というような言い方をしたのだが、武道だった時代は
あったと言うべきなのか。
躰道は最初から今の形になったわけではなく、進化して
体系化してきた。今現在その進化が止まったように見え、
また最高師範亡き今その進むべき方向を誰が明示できようか
という問題はとりあえず置いとく。

某卍蹴り氏の話の中に躰道には分解が無い というのがあり、
そういえばそうだなーと思ったものである。
空手でも中国拳法でもまず型があり、その型の意味合いを
実践的に分解した解説のかたちがあるものだが、躰道の
旋運変捻転の法形にはその分解が無い。無くはないのかも
しれないが、無いに等しい。陰の法形などはなおさらである。

が、体・陰の法形というのはそもそも競技的に体系化する中
生まれてきた法形であり、もともと躰道が持っていた武道的
要素を実はあまり含んでいない。

初めて仁制と天制の法形にふれた時思ったのが、肘技と受け、
払い、投げ どれも通常の躰道の試合では使われないなと
いうことだった。素朴にそう思っただけなのであるが、
実際そういうことなのである。

今もう10年以上躰道をやってる計算になるが、今頃、今更
になって「ひょっとして本来の躰道って、俺全然知らないん
じゃないの?」って。
学生のころ躰道概論を読んで当時理解したところの運足と、
実戦で使っている運足がいまいちリンクしないという思いが
当時からあった。
正しかったんだなこの認識 と。
運足とは本来やはり相手の一撃をかわし、入り込むためのもので
あり、そこには肘、受け、払い、投げ、突き、蹴りが連動
していたのだろう。

話がちっともまとまらないようだが、制の法形や体位の法形
にはきっちり分解があるのだ。現代に武道躰道を理解しよう
とするならまずは制の法形の分解を学ばねばなるまい。
実際自分も法形は通せるがちゃんとした分解をまだ解説できない。
そして現在これらの法形の分解をしっかりと教えられる先生は
もうそれほど数が多くないのである。
体位の法形を学んだ時もしっかりマスターして自分のものに
しないとそのうち失われるぞと思ったものだが、これもほんとに
重要だ。躰道の武道としての姿。後世に伝えねばなるまい。
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by hiengeri | 2010-03-26 16:53 | 躰道  

久々に

動いてみた。
体力ないのは当然として一応法形は通せそうだ。
心配された回内外もだいたいできるので突きも
できるようだし。バク宙も跳べた。
トレーニングは医者からダメって言われたうえ
まだレントゲン見る限り完全にくっついてないので
ロン宙はおあずけっぽい。
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by hiengeri | 2010-02-05 19:12 | 躰道  

骨を折りましたよ

死んでいるのかというぐらい更新しない状態が
続いたが、しばらく右手が使えなかったので
どうしようもないのである。
いやー ほんと凹んだ。
もうずっと大きな怪我をしてなかったから
ナメてたんだね。そんなちゃんとトレーニング
してないのにね。
躰道の破壊力を身をもって証明した俺がいますよ
ここに。

とりあえずギプスは外れて引き拳がなんとか
作れるぐらいに回内外が回復したので...
年明けには法型限定でなら復活できるかねえ

ここ2年パソコンがホコリをかぶっている状況で
あったのでこのひどい更新しないぶりが続いて
いたけどとうとう新しいの買っただよ。
まだ回線つないでないから役立たないけど。

来年あたりから少しは更新できるだろーか
栗本薫女史の衝撃の死 等書くべきことは
たくさんあるのである。
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by hiengeri | 2009-12-15 19:27 | 躰道  

第5回世界大会

行って来ましたよ世界大会。
せっかく2連休取れたし、ほんとは前日の親善大会から
観戦もしくは参加すら可能性はあったのだが、身内の
結婚式とバッティングしてしまってな。さすがにいくら4年に
1度の世界大会とはいえ向こうは一生に一度、躰道を
優先するわけにはいかないわそりゃ。
 
 結婚式の終わるのが19時ですよ。当日中に広島入り
したい俺としては挨拶もそこそこにタクシーに飛び乗って
山手線乗車、品川まで行き、そっから広島行き終電ですよ。
 行けない可能性もあったので新幹線も泊まる宿も未定。
汗だくの礼服姿のまま大きな荷物転がして(靴とか着替え
とか、なんだかんだデカくなっちまったわけですよ。)4時間
程の乗車でたどり着いた広島。
雨降ってるし安い宿探す気力ないし。汗だくだし。
駅隣接のホテルに部屋がラスト1個とれてそこで宿泊。
すげえ親切なおっちゃんだったので宿名を書く。ヴィアイン広島。

 翌朝、会場に向かうのにこれが迷った迷った。
イヤ ルート的には一切迷ってないんだけどもケータイで
検索した私鉄第一系統っつーのがどれだか全然わかんねー
んだ。オイラ広島初めてだもんで、土地勘無いのは当たり前
だけどまさかいい年こいて電車に乗れねーとは思っても
みなかったわ。しばらくうろついてわかんねえから駅員に
訊いてみたら「私鉄だったら路面電車ですよ」って路面かよ!
そらーーわかんねーわー
つか電車同士の乗換えだと当然思い込んでたのに路面電車
からモノレールの乗り換えだとは思わんかったよ。
あれモノレールだよな。違うのかな。たぶんモノレールだろ?

 会場に着いた俺、なんかいっぱい入るの待ってるからつい
いつものことかと待ってしまったのだが水泳の大群だった。
無駄な雨の中の待機。
 やっとたどり着いた世界大会会場。なんかね。日本の野球
とメジャーリーグの違い的なものを実感したよ。
下のメインアリーナ。練習してんの日本人だけ。外国人アップ
ぐらいしろよと。
 
 今回世界大会初めてなんですよ。沖縄のも行ってないし
ましてや外国なんて休み取れるわけないだろと。
で今回広島なら何とか行けるはずと来てみたのでとても楽しみ
である。親善大会は田無でやった10年ぐらい前の大会を
見に行ったことあるんだけども。
 やー 面白かったね。いろいろと。
法形に関しては、やはり日本のほうがレベルが高い。高いけど
こういうホームの大会では疑念を招く可能性があるので少し
外国有利ぐらいの判定をしていかないと外国人にとって非常に
つまらない大会になってしまうので気をつけなきゃいかんと、
個人的には思う。伝聞によると前日、疑念の判定が何件か
あって身内からもブーイングがあったそうだが・・・
 なのでなんとなく日本人を応援しがたい変な心持で見ていた。
それにしても館長は怪我したのかな。いつもの法形じゃ
なかった。初戦からアレ?って思ったが、それでも決勝まで
進み、結果優勝だが決勝の試合も俺は負けたかと思った。
離れて見てたからわかんないけどね。細かくは。

 実戦は館長と外国人の体格差があまりにあって面白かったぞ。
ちょい残念だったのは、転技を駆使してくれる選手がほとんど
いなかったこと。社会人大会ぐらいの遊び心がほしい。
S本選手のいつもの直立が会場でも笑いを誘っていた。
外国人の応援はノリがいいね。残念な展開とかにも良い
声援があって雰囲気が良かったと思う。
女子実戦はあれは体格差なのかね。運動能力なのかね。
日本のトップ選手がガンガン敗れていくのね。話には聞いてた
けど。
コレ黒人選手なんかがうまれたらどうなるんでしょうかね。
すごい選手出そうだけどなあ。

 途中の北村八段範士の陽玄の法形すばらしかったねえ。
あの年齢であれだけ体軸が崩れずかつスピード感のある法形
で、どっしりとした風格がありながら軽やかな飛び込み前転や
バク転など、良かったっす。

 一番楽しみにしていた展開競技、外国人展開は日本人が
発想しない動きをしてくれるので楽しみ。昔見た親善試合でも
相手を捕まえて一回転回させた挙句肘と膝での挟み殺し、とか。
飛び越える相手に下から真上への直状突き、とか。
無いでしょそんな技 みたいな。
 女子展開は日本Bの圧勝。2位に何点差ついた?あれ。
過去見たどんな大会よりも2位との差が開いたよな。
 男子展開。細かいところにツッコミどころは満載なんだけど
面白かった。前宙をよく使うね。抱え込みタイプの側宙からの
バク転とか。全チーム録画しちゃたよ。携帯で。

 最後団実の最中に停電なっちゃって。全然復旧しねえし。
あと5分回復しなかったら競技終了とかいう大アクシデントに
見舞われた。会場が暗かったので明かりがないと試合できない
というか審判できない状況だったのである。
 俺翌日仕事だし。もともと終わったらすぐに帰ろうと思ってた
んだが、試合が終了した時点で会場を後にした。講評とかまで
いたかったんだけどな。

 広島にせっかく来たのにらしい所はまるで見ることはできなかった
が、大会自体がとても楽しかったので満足かな。最近の大会
で、途中一回も眠気に襲われない久々の大会だった。
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by hiengeri | 2009-08-16 22:11 | 躰道  

続・限角

しばらく前に限角のことを書いたが、あまり俺が認識していなかった事例があったので追記しておく。
内空側の初動だが、フェイントは無し。動いたと看做される。
内空側の攻撃は一回限りである。つまり逆手に取れば限角側はその一回さえかわしてしまえば追撃を受けることなく脱出できる。ということは跳びに行くフェイントは有効といえるのである。
・・・そして更に、という限角側の対応が選択肢に入ってくると今度は内空側も、やみくもに単技を素早く出す事に集中するのではなく、虚実を使って限られた一本を当てに行くという一段階レベルの高い攻防が展開されると言うわけである。どこか交叉法の習熟過程にも似た感があるが、こうなると限角側は相手のタイプを見極めて最速移動をするか、回避行動を取るかといった選択肢がでてくるわけである。

 全選手、全審判に浸透したなら割と面白みのある競技なのかもしれない。
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by hiengeri | 2008-11-25 15:49 | 躰道  

学生大会

もう1月も経過しているが2年ぶりに学生大会を見に行った。俺が学生だった頃は学生大会と全日本大会にレベルの差はほとんどなかった。学生で上位の選手はまず全日本でも上位に食い込んでいたものである。

・・・どうでもいいが最近あまりにパソコンをさわってないせいかブラインドタッチが驚くほど下手になっている・・・由々しき事態だ・・・

 で、今回の学生。女子はレベル高いなと思った。男子低い。実戦も法形も真面目に練習しても絶対勝てないと思うレベルの選手がいなかった。やっぱり全国的に練習時間が減ってるのかもしれないな。学生っつー裾野がもっと広がらないと躰道人口いつまでたっても増えないから頑張ってほしいものである。

女子法形決勝は絶対誤審だと思う。運の表現で賞をもらう人が運陰で勝負して負けっておかしすぎるでしょう。決勝が転対運ならあるいはあの勝敗の通りだったかもしれないが運対運であれは無い。誤審。
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by hiengeri | 2008-11-25 15:35 | 躰道  

第18回社会人大会

俺感想書いてなかったんだな

感想としてはやっぱし躰道面白えなー っつー感じかね
法形も実戦もすげー面白いんだけど 初心者から実戦を楽しいと思えるようになるまでが長いんだよね躰道って この長さが躰道人口のなかなか増えない原因の1つだなーって感じるなあ
 要は本気でK-1に出る気だったり最強を目指したい人以外で躰道を悪く言う人って中途半端でやめた人とか門外漢ばっかりなんじゃないかなと思うんだよな。実戦にしてもこんなゲーム性高くて面白い武道ってそんな無いと思うんだけどなあ~
 そんなことを思いながら帰ってきました。

今回エントリーしたのは団法 個法 団実
団法は本来俺が最も嫌いな初心者に経験積ませる団法だったので・・・ダメ。
団実はまさかの遅刻タイムアウト(超もったいない)
というわけで個法しか出られなかったけどとても楽しめた。
 ほとんど練習できなかった割には3回も試合できて良かったなと。負けた試合も相手は躰道界の大御所。あのK子先輩なので悔しくもなんともない(向上心ねえ!)どころか旗一本取れたんで逆に満足したりして。向こうは本気だと捻体のところを運体だったんだけどな。
 同じ実力同士だと法形自体の難易度で優劣付いてしまうわけで、昔誰に聞いたのかすっかり忘れてしまったのでこの順番自体に信憑性があるかわからないんだけど確かその時の話だと 転体>捻体>変体>旋体>運体 って言ってたと思う。俺のやった仁制は旋体と同程度ってことだった。仁制って体軸全然変化させないから法形としてはそんな難しくないから。なにしろ海老と伏敵以外体軸が傾かないんだから確かに旋体並み。

 実戦は今回若い社会人が多かった気がする。ちょっと全体レベルが去年より下がったかなと思う。来年はエントリーしたいな。
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by hiengeri | 2008-10-15 11:07 | 躰道  

あー 気付いたら大会前日

 またまた全然練習しないうちに大会を迎えそうだ。
ここ2年ほどこんな状態が続いてる。今年は全日本もこんなんだとやっぱり失礼だということで地区大会の個人参加をやめた。さすがにこのままフェードアウトはつまらないので来年はしっかり大会に向けた休みの取り方をしようかとは思っている。
 個実78人だって・・・
 
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by hiengeri | 2008-09-13 11:52 | 躰道  

限角競技

珍しくまともなことを書いてみようかと思う。
今回改定された限角ルールである。これが結構難しい。
まず変わったポイントを挙げる。

動き始め
外が先に動いても流されてた→外が先に動いたらその場ストップで注意
開始時の内空側の運足
定点3箇所を踏んでから攻撃→一回の運足で攻撃可
内空側の攻撃
技がヒットしてもそのまま流れていた→その場ストップで有効 跳ぶチャンス消滅
運身対3連技
細かい優劣付けがあった→消滅
跳んだ後
特になし→攻防にすぐに移らないとダメ

たぶん挙げるとこんなもん。
具体的に審判がどこを見て判定するかと言うと
・最初の限角での攻防
・移動の運身対連技
・移動後の限角での攻防
この3つにそれぞれ優劣判定をして2対1で限角、と言った風な判定をするわけである。
現状まだ審判内での統一が完璧に図られていないので、審判によって逆の判定になってしまうことが起こり得る。(これは最初なので仕方ないと思う。)

ではプレイヤーはどのように意識を変えるべきか
限角側
・先に動かないように注意する。
・すぐに技が来てしまうので相手の動きを見極めて速やかに運身脱出を図る。
・着地後内空に入りすぐに攻防を展開する。

内空側
・相手の運身技量が高いと感じたらなるべく限角内でカタをつけられる様に攻める
・移動されてしまったら、相手と同時スタートなら三連技を狙っていく。自分のほうがかなり遅ければ、連技で迫るがいつまでもまわっておらず、相手の体勢を見極めて着地後攻撃を出していく。(着地の瞬間を狙うのはダメ)

なお限角攻防に於いて最初の限角を出てしまってからの接触は注意の対象となる。

こんなところである。こまかく言えばキリがないがこのへんをポイントとして抑えておけばミスはしないであろう。
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by hiengeri | 2008-08-05 14:01 | 躰道